言葉と音楽

好きな、本、映画、音楽について綴ります。金城一紀、村上春樹、西加奈子、サカナクション、椎名林檎が好きです。

米澤穂信さんの「満願」を読みました。

米澤穂信さんの「満願」を読みました。

 

おそらく初めて米澤穂信さんの作品を読んだのは、

前の有川浩さんの記事でも触れましたが

こちらのStory Sellerというアンソロジーでした。 


Story Seller (新潮文庫)

 

そこで存在を知り、「ボトルネック」や「インシテミル」を読んだ記憶があります。

インシテミルは正直なところ、個人的にはあまり面白くありませんでしたが。

 

先日、何か本を読もうと思い立って本屋さんに行ったはいいものの、

なかなか本が決まらず、このまま何も買わずに帰ろうかと思ったのが

この本でした。

 

 


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帯で絶賛されていて、思わず手が伸びました。

ミステリーランキングで3冠を達成した

「どんでん返し」がポイントの短編集です。

 

6つの短編から成っていて、どれもズーンと読み応えのある作品でした。

 

夜警

死人宿
柘榴
万灯
関守
満願

 

最初の「夜警」という作品が重く、暗くて、ずーんとする内容で、

この作品の世界にあっという間に取り込まれました。

 

どの短編も読み応えがあるのですが、

特に読み応えがあったのが「万灯」でした。

海外で奮闘する日本人商社マンの話なのですが

「私はいま、裁かれている」という内容で始まり、

先の読めないスリリングな展開にページを繰る手が止まりませんでした。

 

オカルト的な話を取材していく「関守」も

なんとなく途中から話の内容に察しはついてくるものの

最後に「そういうことだったのか」と腑に落ちます。

そうは言っても何か重いものが残るのはこの作品の特徴のようですが。

 

 

この6篇のうち、「万灯」「夜警」「満願」はドラマ化されるようですね。

個人的には「万灯」の実写に期待です。

 


満願 (新潮文庫) [ 米澤 穂信 ]